【おうちパンマスターFile vol.32】シンガポールで恋しい日本のパンを伝える~尾畠三紀子さん
【おうちパンマスターFile vol.32】
“おうちパンマスター”として、独自に素晴らしい活動をしている方にスポットをあて、お話しを聞く
『おうちパンマスターFile』
今回は海外でおうちパンの素晴らしさを日本人コミュニティで伝えていらっしゃる先生に登場して頂きます!
尾畠三紀子先生、よろしくお願いします♪
ーープロフィール(家族構成、年代など)を教えてください。
シンガポール在住の尾畠三紀子(おばたけみきこ)です。11歳&9歳の息子がいます。
2020年の夏に来星し、家族4人で生活しています。その前は神奈川に住んでいました。
ーーパン作り歴は何年くらいになりますか?
パン作りを始めたのは結婚してからなので15年くらい前でしょうか。自宅でやっている個人教室に参加させてもらったり、Afternoon Teaスクールに通ったりしていました。でも完全に趣味の範囲です。
ーーおうちパンとの出会い
子どもが生まれてからは、趣味でやっていたパン作りからもしばらく遠ざかっていました。
そんな時、友達がおうちパンを焼いてFacebookに投稿しているのを目にしました。それをきっかけに麻衣子先生のレシピ本を購入し、また少しずつ焼き始めました。
ーーおうちパンで一番好きなパンはなんですか?
やっぱりドデカフォカッチャかな〜。一番好きは難しいですが、一番よく焼いているのはフォカッチャです。
オニオンベーコンブレッドとホワイトチョコとクランベリーのココアドデカパンも大好きです♡
ーーおうちパンマスターになるまでのきっかけは何だったのでしょうか?
麻衣子先生のレシピ本に出会い、日々おうちパンを焼いていた頃、近所の友達に「こんな便利なパンがあるんだよ!」という話をしました。
そしたら、その友達が「今度駅前のカルチャーセンターで麻衣子先生が認定講座をやるらしいよ」と教えてくれたんです。
本を見て作るだけでも美味しかったけど、自分が作っているものが正解なのか?ということはわからず、、、考案者ご本人から習えるなんて、こんな機会はない!とすぐに申し込みました。
正直、通い出したときはパンの先生になろうとは思っていませんでした。
でも教室に通ううちに、麻衣子先生の想いにすごく共感し、「このすばらしいパンを世の中のママたちに広めなければ!」と、、、まんまとハマってしまった感じです(笑)
ーーおうちパンマスターになり、変わったことや良かったことを教えて下さい。また、一番うれしかったエピソードがあれば教えてください。
変わったことも良かったこともたくさんありすぎて、何をお伝えしたら良いか困るくらいです。
元々私は人前で話すのが得意ではないし、講師なんてまったく向いていないタイプだと思っています。でも、慣れや経験ってすごいです。
今でもレッスン前は毎回緊張します。でも、始めたばかりの頃のように、頭が真っ白になって何話してるかわからなくなったり、手が震えたりってことはなくなりました(笑)
40歳を過ぎてから自分がこんなに成長できたということは、すごく嬉しいです。
日本で教室を始めてからは、本当にたくさんの素晴らしい経験をさせてもらいました。
自宅レッスンだけではなく、地元の3丁目カフェでの定期講座、子どもたちが通っていた幼児園のキャンプでのあおぞら講座、そして麻衣子先生と共同講師を務めさせていただいた東急BEでの認定講座。おうちパンマスター同期仲間との出会いも大切な宝物です♡
↑3丁目カフェの様子
↑青空講座の様子
↑左から同期のyuccoちゃん、麻衣子先生、三紀子さん
シンガポールに来てからは、おうちパンのおかげでたくさんの方と知り合えました。
おうちパンがなかったらどんな生活だったんだろう・・・想像ができません。
海外での日本人コミュニティの中に、おうちパンが驚くほどのスピードで広まっていくんです。それを見ることができたのも、とても嬉しかったです。
こんな風に、嬉しかったことは数えきれないくらいあるのですが、、、
やっぱり一番嬉しい瞬間は、「おうちパンに出会えてよかった!」「家族が喜んで食べてくれています」「今日も焼きました!」、、、教室に参加してくれた生徒さんから、そういう声を聞けた時だと思います!
ーーおうちパンを焼いたり、おうちパンマスターの活動に対し、ご家族の反応はいかがですか?
子どもたちは、「ママがパンの先生」というのが嬉しいみたいです。
学校の友達に宣伝しているようだし、ランチにパンを持ってきた友達から「ママがあなたのママから習ったんだよ」なんて言われると、まんざらでもない様子(笑)
夫も、私がやりがいを持って活動していることは応援してくれていると思います。
ただ、毎朝の焼き立てパンへのありがたみは薄れているかな(笑)
ーーあなたが独自におうちパンマスターとして活動しているフィールドやジャンルがあれば教えてください。
シンガポール在住日本人の間でもおうちパンは大人気です!
みなさん海外在住ということで、美味しいお店や面白い場所、そして習い事など、、、敏感にアンテナを張っていらっしゃるんだろうな〜と思います。日本人向けのパン教室がほとんどないのも大きいと思います。
そういう環境のおかげで、日本人コミュニティの中にどんどんおうちパンが浸透していくのはとても嬉しいこと。パン屋さんはたくさんあるのですが、いわゆる「日本ぽいパン」はちょっと足を伸ばさないと買いに行けなかったり、、、なので家で手軽にパンが焼けるようになったということに喜んでもらえることも多いです。
あと、日本と違うなーと思うのは、ご自宅への出張レッスンの依頼がすごく多いことです。
ホームパーティー文化があったり、おうちにヘルパーさんがいたり、家に人を呼ぶことにあまり抵抗がないのかな、と感じます。
これも、こちらならではのフィールドなのかなと思います。
ーーおうちパンマスターとして活動するなかでくじけそうになった時はありましたか?
あれば、その時の様子、どうやって乗り越えたかを教えて下さい。
苦労したことといえば、、、シンガポールで教室を始めることです。
海外でいわゆる駐在妻が仕事をするというのは、実は難しいんですよね。許可なく勝手にやったら法律違反になります。
シンガポールでは、配偶者ビザでも手軽に仕事ができるLOCという就労許可のようなものがあったので、私はその許可の下で教室運営をしています。
ただ、LOCを出してもらうためには会社に所属する必要があり、それなりの手間や出費もあります。そういうことがハードルとなって、自宅教室を断念する人も多いと思います。
さらに、昨年5月以降、LOCの新規での取得ができなくなりました。
私も今あるLOCの期限が切れたら、一旦教室をクローズしなければなりません。その後、別の方法で教室を再開するかどうか、、、今考えているところです。
他の国の事情はわかりませんが、もっと厳しいところの方が多いのではないかと思います。
海外でもおうちパンへの需要はすごくあるのに、そういう背景でおうちパンマスターが活動できないのは、なんとももどかしいことだなーと感じています。
ーーおうちパンマスターとして、今後どのような活動を描いていきたいか、ビジョンがあれば教えてください。
最近、シンガポールではコロナの規制が大幅に緩和され、学校での行事も再開し始めました!
先日は日本のフードを先生や生徒たちに販売するというチャリティーイベントが開催されました。
私はおうちパンで参加しました。
これがすごく楽しかった!
生徒がたくさん買いに来てくれて、嬉しそうにおうちパンを手に取ってくれる様子がものすごく可愛くて。
もし今後もレッスンを継続できるのであれば、子どもの学校で講座をやったり、イベントを開催したり、そんなことをやってみたいです。
ーー1週間のスケジュールを教えて下さい。
週1回の自宅教室、週に2〜3回の出張レッスンに行っています。
残りの平日は友達とランチに出かけたり、、、あとは疲れてぐったりしているかです(笑)
基本インドアなので、いくらでも家でダラダラできるのですが、運動のために週1テニス、子どもに付き合ってトランポリンに行ったりもします。
息抜きはやはり友達とのおしゃべりです!
ーー自宅教室やレッスンなど、PRしたいことがあればご記入ください!
日々の講座の様子は、インスタで公開しています。レッスン再開の際はこちらからご報告しますので、シンガポールにお住まいでご興味のある方はメッセージくださいね!
Instagram ID : ouchipanriru.sg
HP : https://www.ouchipanriru-sg.com/
ーー読者のみなさまへのメッセージをお願いします!
おうちパンに少しでも興味を持ってくださった方、今すぐに近くのおうちパンマスターに習いに行ってください♡
焼き立てパンを朝からテーブルに並べられる日常が待っています!
三紀子先生、ありがとうございました!
日本での活動→シンガポールの活動と活躍されている三紀子先生。
日本のパン事情と海外各国のパン事情は異なり、美味しい日本のパンが恋しくなる現地に住む日本人のママ達に
おうちパンを伝えていらっしゃる姿に感動します。
パン作りがコミュニケーションの一つのツールとなり、パン作りの輪から暖かい人の輪が広がっていく
そんなイメージを持ちました。
三紀子先生のように各国の労働条件に合わせながら、世界中でおうちパンマスターが活躍しています!
ぜひおうちパンのレッスンを受けてみたいな!と思ってくれた方は探してみてくださいね♪