ヨシナガマイコのおうちパンのある生活

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【おうちパンマスターFile vol.12】育児中の海外より資格を取得~武藤由佳さん

【おうちパンマスターFile vol.12】育児中の海外より資格を取得~武藤由佳さん

こんにちは、吉永麻衣子officialサイト編集部の尾畠です。

“おうちパンマスター”として独自に素晴らしい活動をしている方にスポットライトをあてる『おうちパンマスターFile』
今回は海外在住、武藤由佳さんのお話です。

ご主人のお仕事の都合で、ニューヨークで暮らしている武藤さん。
ニューヨークでおうちパンに出会ったきっかけ、どのような想いでおうちパンマスターになったのか伺ってみました。

 

育児中のNY暮らしで出会った、手軽に楽しめる日本の“おうちパン”

武藤さん-NY

ーー家族構成をを教えてください。

(武藤さん)私は30代主婦で、主人と4歳の男の子と暮らしています。主人の仕事の都合で現在アメリカ・ニューヨークに住んでおり、今年で5年目になります。

ーーパン作り歴は何年くらいになりますか?

(武藤さん)パン作り歴は10年ほどでしょうか。
小学生の頃、家庭科の授業がきっかけで料理やお菓子作りが好きになりました。学生時代からレシピ本を見て独学でパンを作っていました。働き始めてからは、仕事帰りにパン教室に通っていました。パン教室で習う、時間をかけて作るパンは、パン屋さんで売られているような見た目がかっこよくもあり、終わる頃には心地よい疲労感と達成感に包まれたものでした。

ーー元々パン作りをされていた武藤さんが、”おうちパン”に出会ったきっかけはなんだったのでしょう?

(武藤さん)元々パン作りが好きだった私も、結婚・出産・海外へ引っ越しなどもあり、なかなか作る時間も体力も気力もありませんでした。
海外に引っ越して驚いたことはスーパーに並んでいるパンが固くてボソボソで酸っぱかった(サワードウのパンだと後から知りました)ことです。日系スーパーに行けば日本らしいパンは手に入りますが、毎日買いに行くわけにもいきません。

それでも離乳食から幼児食へ移行中の子どもにパンを食べさせてあげたいと思い、ホームベーカリーを買って作ってみたりしましたが、作っている間は外出できなかったり、焼き上がったパンをすぐに出せずに蒸れたパンになってしまうことがよくありました。

生活も落ち着いてきた頃、たまたまこちらで知り合いからパン教室に誘われ行ってみたところ、そこが「おうちパン」を教えている教室でした。そこで受けた衝撃と感動は今でも覚えています。
シンプルな材料、5分ほどで生地が完成すること、そして生地を作り置きできるということ。私が求めていたものはまさにこれでした!

ーーおうちパンで一番好きなパンは?

(武藤さん)どのおうちパンも満遍なく好きなのですが、作っている頻度で言えばダントツで「ドデカフォカッチャ」です。
手で捏ねない、保存容器の中でグルグル混ぜて作るというドデカパンシリーズは、生地作りの際の洗い物がゴムベラ1本というところがとても魅力的ですね。夜寝る前に作ることが多いのですが、我が家ではパン作りに関しては積極的にお手伝いをしてくれる子どもの、寝る前のルーティーンとなっています。

基本のドデカフォカッチャはシンプルなのでどんな料理にも合いますし、アレンジも楽しめます。主役にも脇役にもなれる万能パンだと思っています。特に最近ではドデカパンを「ねじる」ということが流行っているようで、私も例に漏れず、ねじっています!

ーーおうちパンマスターになるまでのきっかけを教えもらえますか?

(武藤さん)上記のパン教室で何度か教わっているうちに、どっぷりとおうちパンにはまっていました。当初は毎日焼いていたように思います。主人も子どもも焼きたてパンの虜になっていました。
離乳食にも使えるパンを教えてもらった時に、もっと早く知ってたらなと思いました。
海外駐在をしている日本人は小さなお子さんがいる家庭も多くあります。私と同じように子どもにパンを食べさせてあげたいけど、売っているパンは何が入っているか分からないし、シンプルな材料のパンを安心して食べさせてあげられたらと思っている人の力になれたらと思い、おうちパンマスターの資格に挑戦することに決めました。

海外在住でしたので通信講座で取得をすることにし、通っていたおうちパン教室の先生にもアドヴァイスを頂きながら、また添削指導をしてくださった先生のお陰で、おうちパンマスターの資格を取得することができました。

 

海外でも喜ばれる“おうちパン”

ーーおうちパンマスターになり、変わったこと、またうれしかったエピソードがあれば教えてください。

(武藤さん)一番変わったことは人種を越えて幅広い方々と知り合えたことです。

何度か英語でのおうちパン講座もさせて頂きました。日本のおうちパンを果たして受け入れてもらえるのかと不安にも思いましたが、皆さん気に入っていただけたようです。その際には英語のレシピがとても役に立ちました。また、自分の英語力を向上させるモチベーションにもなりましたし、日本人のコミュニティでは知りえないこともたくさん学びました。

また、SNSを通しておうちパンを発信することで、色々な方がおうちパンに興味を持ってくださり、吉永麻衣子先生の著書やホームページを見てパンを作ってくださったり。おうちパンが伝わっていく様子が見られて嬉しいです。

ですが、一番嬉しかったことは、子どもがおうちパン作りのお手伝いをしてくれるようになったことです。最初の頃は、生地を口に入れたりしていましたが、段々上手に混ぜたり捏ねたりできるようになってきました。最近は数字も読めるようになったので、計量のお手伝いもお願いしています。おうちパンを作るようになって1年半ほどですが、子どもの成長をひしひしと感じています。

ーーニューヨークでも”おうちパン”は好評だったんですね!どのようなところが受けたのか教えてもらえますか?

(武藤さん)特にドデカパンシリーズは手が汚れないと言うこともあり大人気です。また、混ぜるだけでパンになるのかと驚かれます。
こちらには各自料理を一品ずつ持ち寄るポットラックパーティーや子ども同士を遊ばせるプレイデート、ピクニックが結構あります。その際におうちパンが大活躍していると聞きました。

ーーおうちパン生活について、ご家族の反応はいかがですか?

(武藤さん)主人も子どもも朝に焼きたてのパンを食べられることを喜んでいます。私がパン作りをストレスなくやっていることにも喜んでいるようです。苦手な野菜もドデカパンにのせてピザ風にすればモグモグ食べてくれます。

子どもは保育園のお弁当にパンを持たせてあげると、「お母さんの作ったパン美味しいんだよ」と先生やお友達にお話ししてくれているようです。ハロウィンやクリスマスなど行事ごとに沢山の種類のパンもあるので、レシピを見て明日はこのパンねと注文が入ります。

 

海外ママサロンでの活動を通じて感じたこと

ーー独自におうちパンマスターとして活動しているフィールドやジャンルがあれば教えてください。

(武藤さん)ニューヨークには子育て中の女性を中心とした「ニューヨークママサロン」というコミュニティがあります。そこには私も渡米当時から子どもと一緒にリトミックを受けたり、子どもが保育園に通うようになってからは私一人でもお料理やフラワーレッスン、様々な勉強会などでお世話になってきました。毎回新しい出会いもありますし、子育て中の悩みを共有したり、たわいもない話をしたり。そんな時間を過ごせる貴重で大好きな場所です。

おうちパン講座を自宅で始めてから少し経ったある日、ニューヨークママサロンの主宰者の方から、おうちパンの出張講座をしてみないかとお誘いをいただきました。自宅教室とは勝手も違いますし、人数も10~12人と多く、皆さんお子さんをお世話しながらになりますから、伝え方も工夫が必要でした。自宅以外での講座の経験は貴重ですし、何より今までお世話になってきた恩返しができればと思いお引き受けすることにしました。

ーー海外でのママサロンでのおうちパン講座、とても貴重な体験ですね!どのような講座を開催されていたのですか?

(武藤さん)ママサロンでは1時間半のレッスンで、2種類のパンをお伝えしていました。捏ねるパンのデモと、手が汚れないドデカパンの実習です。

私もそうだったのですが、ママサロンに来る目的は単にレッスンを受けると言うことだけでなく、他の人とのコミュニケーションや情報交換も含まれてると思います。
なので、レッスンは大事なことをギュッと凝縮して、試食の時間を長めに取れるような時間配分にしていました。飽きてきてぐずってしまったお子さんも、焼きたてパンを食べると笑顔になってくれるのが毎回嬉しかったです。

ママサロンに来る方は小さなお子さん連れの方が多いです。お世話をしながらになるので、当然全員同時に実習はできません。交代でお子さんの面倒を見てもらいながらになるので、レッスンが終わる頃にはママ同士もお子さん同士も仲良くなれるのも嬉しいですね。おうちパンが人と人を繋いでくれてるなと実感しました。

ーーおうちパンマスターとして活動するなかで苦労されたことはあります?また、その時どうやって乗り越えたかを教えて下さい。

(武藤さん)実は人見知りで、良く言えば聞き上手だった私が、自らが講師となり皆さんにお伝えする立場にになることに、正直緊張していました。最初の頃は話すこと一字一句を文字に起こして話す練習をしたりもしました。一方的なレッスンになっていないかなと、講座後には悩んだり反省したりもしていました。

上記のニューヨークママサロンや他の教室でも習い事をしているのですが、講師の皆さんご自身がすごく楽しそうにレッスンをされていることに気づきました。誰かの楽しそうな気持ちはお話している相手に伝わります。

もちろんおうちパンの作りかたを丁寧にお伝えするのがメインではあります。私もおうちパンが好きになっておうちパンマスターの資格を取得したので、きっとこの気持ちを自分の言葉で伝えればいいのだと分かりました。

ーーおうちパンを通して、今後どのような活動を描いていますか?

(武藤さん)現在はおうちパン講座をお休みしています。転勤族なので、これからも数年ごとに国内・海外を点々とすることになると思います。どこに行っても我が家の家庭の味となったおうちパンを作ることができたら、きっと安心して家族は暮らせると思います。

ニューヨークでもたくさんの人と出会えたのですから、きっとその土地その土地でおうちパンが人と人を繋げてくれると思っています。そこでどんな形であれ、おうちパンを伝えることを続けていきたいと思っています。そしていつか、自分の子どもが親になった時に、自分の子どもにおうちパンを教えてあげている様子を見ることができたら、すごく幸せなことだなと思います。

ーーニューヨーク生活の中で、楽しみやリフレッシュにされていることがあれば教えてください。

(武藤さん)週に3回、ファーマーズマーケットで食材の買い物をしています。もちろん近所にスーパーはありますが、ニューヨーク近郊で収穫された新鮮なものは格別です。
生産者の方と話をしながらする買い物はとても楽しいです。日本にはない食材が多々あるので試してみるのはドキドキしますが、皆さん親切でどんな風に料理をすればいいか教えてくれます。
旬の食材は旬を過ぎれば見当たらなくなります。季節を感じられるこの場所が大好きです。マーケットを回りながら、どんな料理にしようか、あのパンに入れてみようかなと考えながら歩いています。

ーー未来のおうちパンマスターや読者のみなさまへのメッセージをお願いします!

(武藤さん)おうちパンの魅力は、手軽に無理なく楽しんで焼けることだと思います。おうちパンを作るようになって、家庭に笑顔が増えました。自分のペースでおうちパンを楽しみたいと思います。
おうちパンマスターの方は日本国内だけではなく、海外で活躍されている方もたくさんいます。これからも皆さんと一緒におうちパンの輪を世界中に広げていけたらと思っています。

 

 

おわりに

海外生活ならではの素敵なお話をたくさん聞かせていただきました!

“おうちパン”が、異人種間でのコミュニケーションにつながったり、英語上達のモチベーションになったりすること。
そして、異国の地、慣れない食生活の中でも、「いつもの味」が家族に安心を与えてくれること。

ご家族との時間を大切に、とても丁寧な生活をされている武藤さん。
そんなお人柄はママサロンでのおうちパン講座にも生かされ、参加される方の立場や気持ちを考えて開催される講座は、いつもママたちの笑顔で溢れています。
“おうちパン”を通して、武藤さんの世界が広がり、たくさんの笑顔に囲まれたキラキラした様子が伝わってきました!

これからも世界中に”おうちパン”の輪を広げていってくださいね!

“おうちパン”の原点である「笑顔の連鎖」
そこに海外ならではの付加価値がついて、更なる可能性が生まれるのかもしれない…そんなことを感じた今回の取材でした。

これからもたくさんの人たちにおうちパンを知ってもらえるよう、”おうちパンマスター”は様々なフィールドで活動していきます。
次回の「おうちパンマスターFile」もお楽しみに!